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事業をおこなう上では、「個人事業主」「法人」のいずれかの形態でおこなわなければなりません。そのため、これらのちがいについて正しく理解し自分にあった形態で開業する必要があります。ここでは、そんな個人事業主と法人のちがいについてご紹介します。
個人事業主と法人の違いとは?
個人事業主とは個人で事業を営んでいる人のことで、法人とは法律によって認められた組織形態のことをさします。
これら2つは、「費用面」「税金面」「信頼面」の3つ点で違いがあります。
まず「費用面」では、個人事業主の場合はほとんどコストをかけずに開業できるのに対し、法人は最低でも6万円の開業資金が必要になるうえ、10種類以上の書類の提出が必要です。
「税金面」では、個人事業主は所得に比例した税金が課せられますが、法人は一定税率となっているため、原則として税率は固定されます。ただし、法人には法人税等(法人税、地方法人税、法人住民税、法人事業税)を納めなければなりません。
「信頼面」では、個人事業主よりも法人のほうが金融機関や取引先から社会的信用を得られる上、融資も受けやすいというメリットがあります。
以下、個人事業主と法人の違いがわかるメリットとデメリットを一覧で紹介します。
■個人事業主のメリット・デメリット
【メリット】
・開業が簡単で、コストがあまりかからない。
・一定の所得まで、法人よりも税金がかからない。
【デメリット】
社会的信用度が低い。
所得に比例した税金を納めなければならず、場合によっては高額な税負担となる可能性がある
■法人のメリット・デメリット
【メリット】
・金融機関や取引先から社会的信用を得ることができる。
・決算日を自由に設定できる。
・事業継承しやすい。
・個人事業主に比べ、経費の幅が広い。
・退職金を支給できる。
【デメリット】
・会社設立費用がかかる。
・会計事務の負担がかかる。
・社会保険料がかかる。
・所得が低い場合、個人事業主よりも税負担が大きくなる可能性がある。
個人事業主と法人を比較すると、どちらにもメリットとデメリットがあることがわかります。
一般的に個人の所得税率が法人税率を超える場合には法人での開業や法人成りを検討するのが一般的ですが、所得が低い場合でも金融機関から融資を受ける機会が多い場合には、社会的信頼を得るために法人化したほうが迅速に事業を進めることができるといったこともあります。このように事業規模や業種、現況に応じて適切な判断をおこなう必要があるため、自分で判断することが難しいと感じる場合には、なるべく税理士などの専門家に相談するようにしましょう。
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